ぐりとぐら、大好き!

ぐりとぐら」は、どのように絵本になったか。
福音館書店の編集者だった松居直(ただし)が、山脇百合子のお姉さんの中川李枝子を訪ねた時、当時高校生だった山脇百合子のノートに描かれた自由な線描きの絵を見て、この線はとてもいいと思って、絵を依頼したという。最初は、「絵なんか描けない」と言っていたが、雑誌「母の友」のモノクロページで絵話の連載をしたあと、物語をどうやって線で表すか、よく勉強をした。そして、「ぐりとぐら」をお願いされたということだ。もし松居直がいなければ、「ぐりとぐら」は、あの絵ではできていなかっただろう。なんと淋しいことか。
松居直は、他にも、「うさこちゃん」を、日本に紹介した人でもある。
長新太や、神沢利子など、日本の絵本の大スターたちも世に送り出した。
わたしがこの事を知る直前、りえさんから「わたしの絵本論(0歳からの絵本)」という、作者が松居直の本をいただいた(ありがとね)。とても面白くて、すぐ読んでしまった。この本、赤ちゃんが産まれる前にお母さんが読んでおくときっと、その子は幸せになるだろう。
松居直、ただ者じゃない。
現在は、福音館書店相談役だ。
わたしが小さい時、リアルタイムで読んだ絵本が、松居直の編集したものだったのだ。
今も、小さい時と同じくらい、いやそれ以上に好きな「ぐりとぐら」は不滅だ。