「野良犬」を観た。

黒澤明監督の「野良犬」を観た。
三船敏郎主人公。志村喬も。誰でも、一度は刑事もののドラマや映画を観た事があると思う。この映画も、そういう刑事ものの映画だ。ただ、違うのは、日本で最初に作られたそういう映画だということ。つまり、黒澤明の後に続いて真似をしてドラマや映画が作られていったのだ。
だから、今頃「野良犬」を観ても、今まで観た刑事ドラマとかと、そう変わりはない。スリリングに作られているが、それもどこかで観たようなよくある話にしか思えない。（スリリングな場面で、のどかな音楽が流れたりするところは黒澤明が考えた独特の手法だ。）しかし、当時封が切られたときは、昔のひとにとっては初めて観る興奮する映画だったに違いない。黒澤明監督、日本の刑事ドラマのひな形を作ってしまったわけだ。「野良犬」、ドキドキを期待するひとは観ないほうがいい。もう子供の頃に知ってしまっているはずだ・・・。