クラリネット・リサイタル

昨晩、母と、上野の文化会館小ホールでのチャールズ・ナイディック(クラリネット)と、ロバート・レヴィン(ピアノ)のデュオリサイタルへ行って来た。
なんでクラリネットなんか?と思う方もいると思うが、わたしが中学3年間、吹奏楽部でクラリネットを吹いていたので、愛着があるのだ。
クラリネットの低いボーボーという音が好きだ。高い音もきれいだが。
自由席だったので、一番前のはじに座った。たぶん横顔を拝むことになるだろうね、と言っていたが、始まると、ナイディック氏は、ほとんどこっちを向いて吹き始めた。音がよく聞こえる。姿もよく見える。休憩時に、こっちに座ってよかったねと言い合った。
曲は、シューマンブラームスクララ・シューマンブラームスと続いた。ブラームスが面白かった。
途中、アクシデントがあり、スタッフが置いた楽譜が、違う曲のだったので、ナイディック氏がそれを持って奥へ引っ込んでしまったのだ。観客は笑った。わたしも笑った。ピアニストは、いかにもアメリカ人らしく、「オーノー!」という感じで首をすぼめ、両手を開いた。そしてナイディック氏が戻るまでパラパラと何か演奏してくれて、終わったとき、拍手が起こった。そしてナイディック氏が別の楽譜を持って来て、何か言って、演奏が始まった。
クラリネットの演奏するのに、すり足で右、左、右、左、と移動しながら吹くのでなんだかおかしかった。くせか、ああしないと音を出しにくいのかわからないが、よく動く。でも、音は素晴らしい。
アンコール3回もしてくれ、とても楽しいリサイタルだった。
母がCDを買い、サインしてもらうと言う。わたしは、えー、いーよー帰ろーよと言ったが、母はせっかくだもん、と言って列に並んだ。日本人のスタッフが、母にお名前は?ときき、「恭子です。」と答えた。そしてそれをナイディック氏に伝え、CDの表紙に、「to Kyoko,All the Best!」と、Charles・Neidichと、名前をサインしてくれた。帰りに、「Kyoko and HABEBE」にしてくれればよかったのに〜。と、母に抗議すると、母は、「あ、ごめん、自分のことしか考えてなかった」と笑っていた。ま、いーけどね。
母に、クラリネットって3つに分解するんだよ、と言ったら、「知らなかった」と言っていた。3年間娘がクラリネットやっていたのに、それも知らなかったというなんて。忘れたのかな。
数年前も、ポール・メイエというフランス人のクラリネットコンサートに行ったことがあるが、彼より今
日の方が、わたしは面白かった。
ちなみに、今回のは、スペシャルオリンピックス日本・長野チャリティコンサートだということだ。よくわからないが、来年仙台の選手たちのために使われるとかなんとか、放送していた。
帰りが遅くなったが、冷たい風が気持いい。たま〜にはこんなこともなきゃね。

休憩中の舞台。はじめは譜面台がなかった。