素敵なMちゃん

わたしがまだ、国立にひとりで住んでた頃の話。
冬、会社から帰るのに、国立駅からバスに乗っていた。バスの前の方に高校時代の知り合いMちゃんが乗っているのを見つけた。わたしは後ろの方で座っていたので、混んでいたし遠いので声をかけられなかった。そして”ひょうたん島”(カフェ)の前の停留所で、Mちゃんが降りた。窓から心の中でMちゃ〜んと呼びかけたがもちろん彼女は気付かない。見てると、なんと真冬の寒い暴風で倒れていた金網でできた大きいゴミ箱を、さりげなく元に戻していた!そしてすぐ消えていった。誰も見向きもしないゴミ箱を・・・。わたしはびっくりして、「Mちゃんってすごいなぁ。素敵だな。」と思った。わたしだったら倒れたゴミ箱があっても、無視するだろう。Mちゃんとはそれから会っていないが、もし会うことができたら、この感動を伝えたい。かわいくて、服のセンスもいい(高校は私服だった)。わたしが浪人してるとき、電車で偶然会ったことがあるが、立教大学に通っていて、スキー部に入ったと、話してくれた。立教だけでも憧れちゃうのに、さりげなくゴミ箱を戻すなんて、ほんとに憧れちゃう。わたしには無理だ。でも、いつか何かできればいいな。